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『心理学理論と心理的支援』要点のつかみ方とレポートの書き方を解説!

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受験資格取得編
出典元:http://flat-icon-design.com/
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今回は心理学理論と心理的支援についてお話していきます。

私がこの資格を取得した頃は社会学(現、『社会理論と社会システム』)と心理学と言えば暗記科目っていう感じの頭の悪い勉強をしていて、いや、今もそうなのかなーとテキストを見てみると、本当に知らなかったことがたくさんあって勉強になります。最近の試験同行に照らして要点を絞っていきますね!

『心理学理論と心理的支援』要点

テキストをざっと見ると、~療法、とか◎◎理論とかのオンパレードですが、一番大切なのは、これを踏まえて面談技術に応用する!というよりは、面談にエッセンスを活かして取り組み、心理専門職さんたちの力をうまく借りる力を養う(どんな目的でどのような検査をしているかくらいは把握できる素地を養う)ことだと私は考えます。つまり私たちは臨床or公認心理士さんではないのでこの理論について云々言うのはそんなに優先度の高いことではないです。一番大切なことに的を絞って概要の理解から、暗記を進めていく必要があります。

カウンセリングの概念と範囲

突然ですが、私たち、社会福祉士をはじめとする相談業の皆さんがクライエントに展開していくのは、占いではなくカウンセリングです。これはよく職場で部下に言っていたのですが、「続きを聞きたい?」「もっと話したい?」と依存させる面談ではなく、本来的にクライエントがクライエントのあるレベルで、納得して考えるお手伝い(ちょっと難しく言えば、自己理解と表現の促進)をすることであり、決して答えをズバッと出すことを得意としない速度感の仕事です。(ただ、相手の置かれた環境によってはそうも言ってられない緊急性のある場合もあるので、そういった場合は各職種間連携で話し合うことも必要です)ですから、カウンセリングとは何ぞやを援助技術でも学べますが、ロジャースの来談者中心療法よろしくきちんと学んでいく必要があります。余裕のある方は本一冊でも読んでくださると尚良いとおもいます。

すなわちこの範囲、カウンセリングの概念と範囲は頻出かつ、重要です。ロジャース(Rogers,C.)の来談者中心療法は、福祉面談の根底ともいえる技法でありますが、傾聴でしょ、とめんどくさがらずに、もうちょっと考えましょう。この療法の特長はとってもクライエントよりも支援者側がとってもしんどい(常に支援者として自身を研鑽していく必要のある)基本的態度が必要とされています。①共感的理解②無条件の肯定的関心③自己純粋性(自己一致)がそれです。クライエントの話を聞いて、あーそうですね。ではなく、自分と相手に流れる今ここ感を支援者側が感じて相手を見て、相手の言葉で語ってもらうというのは、自分の精神がとても筋肉質でないとできないと私は思います。とっても重要な論点ですので是非おさえましょう。毎年出てるからいいでしょうじゃないのです、毎年出す必要が、あるのです。

この節においては、認知行動カウンセリング、ピアカウンセリング、動機付け面談をおさえましょう。

ストレスとストレッサー

国試対策っぽい箇所で、最近の頻出テーマです。

ストレスと言えば社労士さんたちの根拠法になる安衛法(労働安全衛生法)というのが、一般的な認識ですが、こういった環境整備の滞りの被害者の方がクライエントとして社会福祉士の対象となっていると考えておきましょう。2015年12月からストレスチェック制度という、労働者のストレス状況を把握するための検査実施を事業者に義務付けています。大体皆さん、人事考課の時や健康診断の時とかにはーい、と渡されているかもです。ストレスチェックの実施者ですが、医師、保健師、一定の研修を受けた看護師、一定の研修を受けた精神保健福祉士があげられています。

上述したように、労働環境整備が、最近の頻出になるわけですが、これは『福祉サービスの組織と経営』でも頻出なので、からめて勉強することで効率が上がります。

心理に関しては、こういった一次予防策を把握するだけでなく、ストレスによる不適応状態にもきちんと目を向けておきましょう。

・心的外傷後ストレス障害(PTSD)⇔レジリエンス(精神的回復力)

・身体反応としての過換気性症候群、過敏性腸症候群、出血性潰瘍

では、次はレポートの例題を解答していきます。

例題 心理療法や臨床的な援助技法の特徴について簡潔に記述し、社会福祉の現場どのように役立つのか論述せよ。

解答のヒント 心理療法を知る=それを根拠とした面談技術の方法論を学ぶことと解して、学びを進めていきましょう。色々な療法や検査を知っていることは、とってもすごいことですが、その目的は、「面談技術で学んだ技術を展開しなさい」ってことではなくて、「心理専門職さんとも協働するときに困らないような素地をもっておきましょうね」ってことに近いと私思いますので、リラックスして本質をつかみましょう。

来談者中心療法について特徴を示し、論述する。来談者中心療法はロジャーズ(Rogers,Carl R.)の実践した非指示的カウンセリングの末に理論化されたものである。非指示的な態度を技法として行うのではなく、クライエントが中心であることを念頭に、言葉ではなく人間(人格)を伝え、最終的には、完全に機能する人間に繋がるべく、クライエント自身の中に気づきを与えることを目的としている。したがって、その具体的手法に関しては限定したものはなく、支援者側の姿勢に焦点を絞った、傾聴、「純粋性」の保持の二つが大切とされている。傾聴は聞くことの技術であるが、言い換えれば支援者側が来談者を理解する取っ掛かりとして重要とされる。ロジャーズの実践している「オウム返し」の手法は単純に話を繰り返すことではなく、来談者の憤りやたまった感情を聞くことによって浄化する効果だけでなく、来談者自身の気づいている現状よりもより深い所に気づきを促し、成長につなげる作用がある。「純粋性」の保持について、当該療法において最も重要とされているのは支援者側の人格で、どのようなクライエントに対しても温かさ、相手中心の純粋な人間的関係が持てることである。つまりは、支援者に課される日々の人格の陶冶である。
例えば、生活保護受給者等困窮者における自立支援プログラムの一環として、福祉事務所で就労支援を展開する現場で適用を想定する。仕組みの上では自立支援プログラムは本人の意向によって適応・選択されるものであるから、来談理由はいずれも前向きなものが想定される。しかし当該支援プログラム導入時期である平成15年以降も稼働年齢層(65歳未満とした場合)の保護率に大きな変化がないことを見れば、実際は「生活保護制度利用の継続のために渋々利用している」といった理由での来談で核心部分において「働く気持ちはない」などの後ろ向きなものも少なくはない。このような場面に遭遇した時、来談理由が不安やネガティブな点から出発している可能性を当療法をもとに念頭に入れ、来談者の話や「働く気持ちはない」という考えに至った背景、もしくは今の本人の心身の状態などに焦点を当てて対峙していくことが重要である。
他方で、生活保護制度上の義務があるのだから、このような支援に時間をかける意義がないとの意見もあるだろう。しかし、上述数値の変遷を見れば義務という言葉の押し付けでは解消は難しい。当療法を参考にすれば多様な理由で出現する本人の不安を聴き、本人の言葉や理解の中で納得を得て進めていくことが効果的と考えられる。また、当療法にとって重要視されている支援者側の人格の向上については、事例検討などのグループワークを通じて、自分と他者以外の第三者に支援内容や支援者としての感情や関わりについて助言を受けることで向上が望めると思える。(©mhotsuma 無断転載禁止)

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